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孤高の人 [登山]

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小説「孤高の人」の漫画バージョンだと勘違いして買いました。
読み進めるとだんだん鬱になってくる。多分、現実(リアル)がこれで、普通のドラマや映画は非現実な世界なんです。ドラマや映画は紆余曲折を経て最後に「キセキ」がおこりハッピーエンド。無意識にこのパターンを求めているのでしょう。映画を見た後、主人公になった気分で勇気が沸く、ちょっと強くなった自分が、明日もがんばるぞーー的な、、何日かすると大概忘れてしまうのですが、一種の麻薬みたいなものですね。

この本は登山の話で、世界でまだ誰も登頂に成功していない、K2東壁を目標としている主人公、森君の成長期なのですが、描写がリアルすぎます。キセキなんておきないし、人間は簡単に死ぬ。

物語の中で、森君は貧乏な派遣社員として冷凍倉庫で働いています。目標のK2めざしてトレーニングと平行し、少しずつお金を貯めているのですが、月10万そこそこの収入ではそれもまた難しい。

森君の家は横浜の鶴見周辺のようだ。京浜工業地帯にあり、高度経済成長の頃には小さな町工場が集積し、日本の重工業化の拠点として栄えた町だ。(私もたまたま3年ほど鶴見に住んでいました)
今では、町工場は廃れ、ホームレスの方が道端でワンカップ宴会、兄ちゃん、金くれよみたいに絡んでくることも。良くも悪くも古い昭和のニオイがプンプンと残る、ちょっとカオス(混沌とした)な町です。(町の情景の描写がリアルです。作者さんも鶴見に住んでいたのかも)

私も冷凍倉庫で、2ヶ月間程短期のバイトをしていたことがある。
-30度の冷凍倉庫。エスキモーみたいな格好で、2班交代で作業をしている。長時間冷凍庫の中での作業は危険なため、45分働いては、20分休憩、また45分働くみたいな。大きなコンテナを入れては出して、出しては入れての繰り返し。箱の中は輸入牛肉とかその辺だろう。首都東京の旺盛な食欲を満たす、ストックヤードといったところか。

「おまえ、北海道出身だから、-30度なんて平気だよな!ハッハッハッハー」と、そこの仕事仲間。

「ええ、まぁ・・・」(内心アホかと、倉庫の中は-30度、外の世界は+30度、正直体のリズムがおかしくなる)

「この仕事は長くやるなよ~ホレ俺の腹、皮下脂肪すごいだろ」

「(確かに、普通体型にしては、異様に腹がでている)」

夏休みだけのバイトの私の給料はわりと高めなのだが、社員さんの給与は20万そこそこだと聞いた。この冷凍倉庫から15キロも行けば、世界最強都市東京なのに、おいらはクソ寒い冷凍倉庫で、コンテナを出したり入れたりの毎日。ちょうど小泉旋風の選挙の年だったなぁ、当時は派遣労働や格差社会など問題にすらなっていなかった。長かった不景気も終わりそうな雰囲気で、なんか日本がよい方に変わるかも?みたいな変な期待をみんなが抱いていたように記憶している。

話はそれましたが、このマンガはとにかく切ない、山が怖くなる、伏線の予想を見事に裏切る。そんな漫画です。一回読んで、またすぐにもう一度読みたくなる。山の用語や道具、緊急時の対処方法など勉強になります。





バンフ・マウンテン・フィルムフェスティバル 参照 http://www.banff.jp/index.html

世界には悩汁ヘンタイ野郎がいっぱいいるようです。見たいな~
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emuzu

友人に本物の森君がいますが、、、ペンキ屋さんをやってます^^;
by emuzu (2010-04-03 14:59) 

まつお

ペンキ屋さんの森さんは多分登山しないと思いますYO
by まつお (2010-04-03 22:16) 

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